…温故知新…日々・徒然・処感・緒感…








静かに思へば、万に、過ぎにしかたの
恋しさのみぞせんかたなき。
人静まりて後、長き夜のすさびに、
何となき具足とりしたため、残し置かじと
思ふ反故など破り棄つる中に亡き人の手習ひ、
絵かきすさびたる、見出でたるこそ、たゞ、その折りの心地すれ。
このごろある人の文だに、久しくなりて
いかなる折、いつの年なりけんと思ふは、
あはれなるぞかし。
手馴れし具足なども、心もなくて、
変はらず、久しきいとかなし。
〔徒然草 第二十九段〕


“つれゞなるまゝに…”ですね(笑)
えるぜ





処感 2002年1月

*・・・お年玉・・・*

at 2002 01/01 18:02


不思



私は不思議でたまらない、

黒い雲から降る雨が、
銀に光っていることが


私は不思議でたまらない、

青い桑の葉食べている

蚕が白くなることが。


私は不思議でたまらない、

たれもいじらぬ夕顔が

ひとりでぱらりと開くのが


私は不思議でたまらない、

誰に聞いても笑ってて

あたりまえだ、ということ


 
・・・金子 みすず・・・童謡集より♪



瑞々しい感性を持つ詩人…金子みすず氏の
個性溢れる作品を年頭の処感へ掲載して…
皆様へお届け致します…。

「あたりまえのことだけれど
 それが不思議でたまらない…」
そういう純真さと柔軟さを感じる
視点・観点・・物事の捉え方が
私は大好きなのです…。

「どうして?」「なんで?」
…。「何故?」が止まらない私には
この詩がとっても自然です…。

ただ、ただ流されているだけでなくて..
自分の目で見て、考えて、判断して…
そして想ったり、感じたことを表現する..。
それを伝える努力を惜しまない..
そういう姿勢でいたいからです…。

…本当に不思議で面白いです…。
どうしてタグを使うとこんなに綺麗な
色合いで書き言葉が生き生きと
目に飛び込んで来るようになることが..
(笑)














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*・・・光・・・*

at 2002 01/04 21:15


冬至を過ぎるとこころなしか
夕暮れが遅くなって来たように感じて
それだけ 光が長く留まっているようで
この厳寒期なのに…春を予感する..。

新春…という言葉はあながち
そういう気分を現しているようで
いかにも日本ならではの季節感であると
感じる…。

光..はそれだけで温かく、ありがたい…。
暗い夜道でも僅かな光さえあれば
心細い気持ちが 少しだけでもほぐされて
立ち竦むことなく、歩を進めることができる。

光があるから…闇も際立つ…。
光ばかりでは闇の寛ぎも感じられず、
闇があるから、光の明るさが嬉しく感じる。。

どちらも大切、どちらも素敵…
だけれど、片方だけでは困ってしまう…。
両方あってやっと一組である。

人の関係もそういうことが多いように思う。
厳しいだけでは疲れて来てしまうように
穏やかさだけでは、乗り切れない時もある

強弱も明暗と同じようにペアで存在する。
音楽でも然りである..。
曲想の流れに、変化がなければ
ノッペラボウで魅力がなくなるのである。

泣いているような音色、
笑っているような音色..

喜びの音色、
哀しみの音色…

豊かな表情は音の強弱でも表現される…
対極する性質は反発するようで引き合う
磁石のようである..。

光の部分と闇の部分..
バランス良く持ち合わせてこそ
成熟した一人前の人..と言えるかもしれない

光だけじゃなく、闇だけじゃなく.
善だけではなく、悪だけではなく…
…ということに通じることかもしれない…





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*・・・百人一首より・・・*

at 2002 01/05 22:10




人もをし人もうらめしあぢきなく
  世を思ふゆゑに物思ふ身は
 
     
後鳥羽院 九十九

 

※ 詮ないことだが世を思う
   世を思えば物を思う
   いとしい者がいる 憎い者がいる
   つまらない世に
   なおこの愛と憎しみのある心の
   不思議

  思うようにままならぬ現実に対する
  やり場のない鬱憤を一息に吐き出した
  という印象が強く伝わってくる。
  
  『続後撰集』巻十七雑中
  「題しらず 後鳥羽院御製」





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*・・ハレ…と ケ・・*

at 2002 01/07 23:24

日本にはハレとケがある。
そうそう、よそゆきと普段着の感覚である。

このよそゆきと普段着のダブル・スタンダード
が時に曲者となるかもしれないな…
とフト、思い当たった。

何かの拍子にフト 思い当たったり
気になったりが、多いけれど、
本日エルゼPageを「お正月モード」から
「通常モード」へと更新しながら
想いついたのであった。

しかし、晴れ舞台、晴れ着…など
スポットライトを全身に浴びて
颯爽と存在する時…人は高揚し
生き生きと輝くことはこれは誰でもが
知っていること..。

日常のごく普通の日々の中で
それでも フト煌くことが可能な人
これが素敵だと思える。

そういう意味では ケ であっても
素敵…という人は素晴らしい…。

最近、日本の古典に親しむ機会が増えて
いつも傍らに
「万葉集」「百人一首」「方丈記」
「源氏物語」「枕草子」「徒然草」
「古今和歌集」「平家物語」「紫式部日記」
「風姿花伝」「更級日記」…etc

が無造作に置かれている。
いづれも学生時代に購入した書籍で…
岩波文庫版などはナント 100円の
表示がしてある(^^ゞ価値ある100円である。

文庫本はさしずめ ケ の存在になるのだうか
単行本が ハレ…かな?

私とすると場所のとらない文庫本の方が
ずっと好きだが、文庫にならない本もあって
頭が痛い…。

人生のハレとケ…。
どちらもあって当たり前だけれど
できれば、ケの時でも華ある時を過ごしたい・・
そう思う。




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*・・フッと、感じたこと・・*

at 2002 01/10 20:49



買い物に出掛ける時にいつも空を見上げて
その日の空や雲を鑑賞するのが癖になっている。

最近、夕暮れになるのが遅くなって来て
丁度外にいる時に太陽が夕日になって
西の空が美しい時間帯になっている場合が
多くて..実は嬉しい..。

いつも、「あぁ〜!綺麗!!!」と
感動してしまうほど美しい色彩を目にし
言葉を失ってしまう私である。

この綺麗な空を見上げていると
きっと良い事があるに違いないと..
ずっと以前から楽天的に思っていて
憧れや、希望をそこに見出したように思い
気持ちが晴れやかになってしまうのだ。

金色に輝く空の雲と薔薇色の夕日近くの空
青い宇宙へと続くことを予感させる
果てしない青のグラデーションは
何度見ても素敵で見飽きることがない..。

雲が一筋あるだけでニュアンスが出て
本当に美しい..。

晴れやかな気持ちで買い物をすると
それだけで気分も良くて…
その後の家事がスムーズに進むのも楽しい。

今年もこの空を毎日見上げて…
夢と希望をなぞることを忘れないようにしたい








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*・・・皆様へm(_”_)m・・・*

at 2002 01/11 00:01



月の優しい光よ…“沙羅さん”へ奇跡を届けてY

めぐりあひて見しやそれとも分かぬまに
  雲隠れにし夜半の月影

紫 式部 百人一首 五拾七


月光の淡い光に照り映えて
   雅にほころぶ雪月花
        
なでしこ





お気づきのお方も多いと思いますが
エルゼPageとマムPageにて上記↑の掲載を
先日からしております。
昨年も処感にてもご紹介致しました、
「沙羅源氏物語」へ一人でも多くの
心優しい方のご訪問があればいいな…
という思いからです。

美しい平安絵巻さながらのような
サイト構成は
目の幸福、眼福でもあります。

多くの方の善意が励ましと力になって
沙羅さんへ届きますように..と
願わずにはいられません…。



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*・・素敵な贈り物・・*

at 2002 01/11 20:51





“沙羅源氏物語”の皆さんより♪







*・・・タイム・トラベル・・・*

at 2002 01/15 22:34


今日は報恩講(親鸞上人の御命日)なので
下の娘は早帰りで下校した。

一緒にユックリと紅茶を飲みつつお昼を
食べた後…彼女の部屋にある観音開きの
押し入れの中身を整理する作業をした。

暮れに体調を崩していたので、この件は
越年しての懸案事項であったので
ようやく気になっていたことの一つが
解決してスッキリとした..。

ここには引越しして来た時に入れた
子供達がまだ小学生時代の物などが
仕舞ってあったので、懐かしさも手伝い
眺めながらの作業であるので手は休み、
休みとなってしまい…

娘「こんなに小さなセーターを編んだの?」
私「そうよ..。」
娘「このピンクのセーターの羊さんが
 私は大好きだったんだ!」
私「そうかぁ〜^^)」
娘「…これ、とっておく!いいよね?」
私「…。しょうがないわね…^^;」

…という会話も何度も行き交った。

何度も転勤をして転居して来た我が家であるが
不思議と子供達の最初の靴とかコートとか
手編みのセーターとか…それから
公文のプリント等が丁寧にとってあって^^;

捨てるのがどうしても忍びなく、折角の機会であるのに
またもや丁寧に仕舞い込んでしまった分も
あったが、予定通りの空間を確保して
彼女の机の上や本箱に入り切らない用品・本
ノートなどを収納してスッキリと片付けられた。

マンションは空間が限定されているので
なんでもかんでも収納できない…。
断乎とした決意をしつつ、おおいに妥協もしつつ
たまには、思い切った英断?を下して
処分を考えるのも…気分一心となって
いいのではないかな…と思う。

それにしても、あの頃可愛かった
あんなに小さかった子供達がもうこんなに
大きくなって…と思わずにはいられなかった。

公文のプリントの幼い字を見ると
余計にその当時のことを想い出す。

今でも、名古屋時代の公文の先生とは
連絡を取り合っていて…
今でもTELで話す時には

「あの○○チャンが?…とか○○○クンが?」

..と5歳と2歳の頃のまんまの呼び方である。

これは、例えば、幼稚園の先生と同じで…
何歳になっても受け持った時のままの面影を
そのまま記憶しているから..自然とそう
なってしまうのである…。

私が受け持った子供達も…もう今では
20歳をゆうに越えてそれぞれ活躍されていると
風の便りに聞く..嬉しい手応えでもある
だけれど..それでは果たして自分は成長できて
いるのか?…と気になっても来る…。

大人の時間と子どもの時間…
その中身の濃さはきっと違うだろうな..と
感じてしまう…。

あ…なるほど
ある意味では…相対性理論..かもしれない…。






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*・・・私のお気に入り・・・*

at 2002 01/23 20:24


美しいもの 小さいもの 透き通るもの
控え目なのだけれどキラリと光る誠実さ

柔和な笑顔 たおやかさを湛えた女性
素直な気持ち 正直さ

雨上がりの木々の様子 さっぱりとした感じ
真っ直ぐなものの見方 潔さ

ゆったりとした表情 目的意識を忘れない意志的な男性
責任感 推進力 逞しさ

生き生きと活きの良い声 歌声
集中力 瞬発力 表現力を備えた歌手

ドキドキする事 興趣を持たせる対象
展開の予想がつかない推理小説 

心地良いほどタイミングの良いTEL
優しいMail 元気な報告

朝の家事後の独りの時間 ハーブ・ティー
ラベンダーオイル Bossanova

午後の静かな時間 日向ぼっこ
紅茶とクッキー サティーの曲

許容量の大きい懐 動じない自信
タフな精神力 紳士的な物腰し

純真な気持ち 優しい思い遣り
配慮を忘れない振る舞い

新鮮な花の香り 明るさ朗らかさ
快活で楽しげな笑い声 無邪気 


------思い付くまま 書いたけれど
まだまだ続きそうなので今はここまで







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*・・悲しい ・・*

at 2002 01/27 01:13


久し振りに悲しい気持ちになった
悲しい気持ちには中々ならないのだけれど
…悲しい気持ちを持った。

心を砕き 言葉を選びながら接していても
それはあくまでもこちら側の範囲でのことで

それが自分以外の人へ
『きちんと伝わっていて欲しい』…
と願っていても 全く予想外の結果を
招いてしまっていたなんて

私にとっては
まさに…
 
  世には 心得ぬ事の多きなり

 である。

どうであれ…悲しい
ただ ただ 悲しいことだ

どうすればいいのだろう..と
ただ 途方に暮れてばかり..

こういう時は少し立ち止まってみよう
ただ やみくもに動いたところで
何も変わらないと思えるから…

明けない夜はないのだから…
朝は必ず来るのだから…






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*・・雛 ・・*

at 2002 01/29 00:59


やるべきことを遣り遂げると
スッキリとして来る。

自分の中での充足感は自己満足であるけれど
こういう手応えを日々重ねたい。
小さなことの積み重ねは確認にもなる。

自分の中で解決して行こう
それでいいではないか…

誰のための人生なのか?
そういう基本を忘れちゃいけないよね。
私は私以下でも私以上でもなく
ただ私は私なのだ…

私はただ自分が自分であることを
素直に認めていたいものだ。

今日、お雛サマの展示会に足を運び
華やかな会場の彩りを目で楽しみながら
強張ってしまっていた自分の中身を
ゆっくりと見直しながら人形を見てた…。

はんなりとした小さなお顔のお雛さま
雛職人の仕事が伺える気品ある風情は
そこにただあるだけで価値のあることと
伝わって来た。

初節句を迎えるお孫さんの為に
雛人形を選びに来ているお年寄りも多かった
幸せを願い命を寿ぐ華やかなお祭りの準備は
そのまま春を待つ気分にも似て好ましい。

今は亡き祖母もこうやって雛人形を
選んでいたのだろうか…と想いを馳せた








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*・・辞めなければ言えないこと・・*

at 2002 01/29 21:30


本日分配信の第99号マガジンでも言及した
「言った・言わない」国会について追加すると
その根本病巣は…
リーダーの不在なんだろうなと確信した。

今日の午後あの大橋巨泉氏が突如
電撃辞職を発表し派手な会見を中継していた。

彼は昨日の空転国会を見ていてつくづく
この日本がもっと駄目になると痛感した
というニュアンスのコメントを発表し

更にズバリ「小泉首相の責任」について
TVカメラの前で言い切っていた。
議員を辞めなければ言えないことを
議員を離れてフリーの立場から発言をしたい。
とのこと。

何故まだ議員になって半年で辞めてしまうのか
その本当の理由は今の段階ではわからないけれど
つくづく国会議員でいることが「厭」になって
しまったのだろなということは伝わった。

永田町の常識の不思議さは庶民の私にはその詳細は
わからないけれど相当変なのだと思える。

民主主義の国の国会議員なのに
その発言に制限が加えられたり圧力が加わったり
するらしい。そうでないと議員でいられない
のだろうか、そうだとするならとっても疑問。

実力者の傘下に入ったら絶対服従的姿勢を
求められるなんて情けない。
これじゃ乱暴な表現だけれどどこかの組織と
同じじゃないかな?

大橋氏の投げ掛けた「議員辞職」という小石は
これから大きな波紋を広げてゆくと予想できる。

しかし今後の大橋氏の言動もこれから
注目を浴びるだろうことは否めない。
TVカメラの前で決定的な発言をした以上
その責任は発生しているのだから
「言い逃げ」だけはしないで欲しいと思う。





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*・・夜が明けて・・*

at 2002 01/30 08:37


朝になったら大きな動きが深夜行われた
ことが分かった。

田中外相と野上事務次官の更迭である。
鈴木氏もその任である委員長を降りた。

「国益のための英断であったと思う」と
少し頬を緩めながら談話していた鈴木氏の
表情を見ていてあまり好感を持てないなと感じた。
なんだか胡散臭いのだ。

…単なる感想と想像だけれど
小泉内閣の綻びはこれで益々ひろがって
しまいそうである。

“覆水盆に還らず”というが如し。

小泉首相が外務大臣を当分兼任って
今の段階でなってるけれど
田中元外相がずっと拘っていた
『外務省改革』はどうのように引き継ぐのだろう。
外務官僚たちはその体質を一新するようには
到底思えない。そういう不信感を払拭できる
のだろうか。首相の指導力が問われると思う。

問題を全く解決しないままうやむやにしないで
もらいたい。







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